第37章 道中で花岡友哉に出会う

太った医師は、工藤達央が本格的に手を動かし始めたのを見て、観念したように脇へ退いた。もうここまで来た以上、引き返せない。せいぜい横で補助をするしかない。

「銀針なんかで、まだ芝居を続ける気かよ!」

「銀針は玩具だ。病気を治せるのは医者だけだろ。漢方医なんて話にならねえ!」

「漢方は人を殺すだけだって。やっぱ西洋医学だよ。治せるのは西洋医学、学ぶべきはそっちだ!」

……。

看護師や医師が、漢方と西洋医学の優劣を好き勝手に語り合い始めた。

その口ぶりからは、漢方への露骨な嘲りが滲んでいる。もちろん、工藤達央の腕も同じく見下していた。

誰もが同じ結末を思い描いていた。

工藤達央が爺...

ログインして続きを読む